飛騨市(岐阜) 漆山岳(1393.1m) 2019年4月29日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 4:55 林道入口−−5:391190m鞍部−−6:10 1290m鞍部−−6:32 1278m峰−−6:56 1346m峰−−7:11 漆山岳(休憩) 7:29−−7:37 1346m峰−−7:52 1278m峰−−8:20 1290m鞍部−−8:27 1323.5m峰−−8:39 1190m鞍部−−8:59 林道入口

場所岐阜県飛騨市
年月日2019年4月29日 日帰り
天候
山行種類残雪期の籔山
交通手段マイカー
駐車場林道入口付近の路側に駐車余地あり
登山道の有無無し
籔の有無雪解けが進んで全行程の0.1%程度で藪漕ぎ。藪は主に笹と根曲がり竹
危険個所の有無無し
山頂の展望場所を移せば南北とも展望が開ける
GPSトラックログ
(GPX形式)
ここをクリックしてダウンロード
コメント池ヶ原湿原手前から林道経由で往復。雪解けが進み賞味期限ギリギリのタイミングだった。意外にも昨日のものと思われる2人分の足跡が延々と続いていた。傾斜が緩く足に優しいルートだが、昨日の疲労が残って足が重かった




林道入口反対側路側に駐車余地あり 林道入口。造林作業で大荒れ
路面は泥沼、轍は50cm以上の深さ 標高1080m。地形図に無い林道が分岐
標高1120m付近。昨日の足跡 標高1140m。林道分岐
1190m鞍部 1190m鞍部から北上開始
標高1260m付近 1250m鞍部。廃林道を進む
廃林道 1323.5m峰真西で足跡はピークへ。私は林道を直進
ここから林道を離れ1323.5m峰北側を巻く
林道から北西側を見ている
1323.5m峰北から東を見ている
主稜線の足跡に合流 遠くに漆山岳山頂が見える
標高1300m小ピークで少しの藪漕ぎ 標高1300m小ピークを越えると残雪
最初の1280m鞍部へ下る 2つ目の1290m峰
1278m峰南側は雪が消える直前 1278m峰
東の空は雲が多く視界が悪い 乗鞍岳
木曾御嶽 1260m鞍部
1280m峰から北を見ている 標高1280m付近
1346m峰 1346m峰北側から見た富山湾
標高1360m付近 標高1380m付近
漆山岳山頂 三角点が出ていた
山頂西側のブナの高い位置に目印あり
漆山岳から見た北アルプス
漆山岳から見た西側の展望
漆山岳から見た北側の展望
漆山岳から見た毛勝三山
漆山岳から見た立山
漆山岳北方の1380m峰に続く足跡 山頂を北側から見ている
1323.5m峰北東側鞍部 1323.5m峰
1323.5m峰から南へ下る 雪が消えて笹藪だが意外に薄い
刃物跡もある 標高1270m付近で雪に乗る
標高1210m付近 1190m鞍部
林道を下る 林道入口到着


 旧神岡市街地から西方に漆山岳がある。地形図では北側のソンボ谷方面から破線が延びているが、ネットで検索してもこの方面から登った記録は皆無で、主に東側の西漆山集落起点か、南側の池ヶ原湿原近くの林道を起点とするかどちらかの記録ばかりだった。どのみち今の時期はソンボ谷方沿いの林道は積雪で奥まで入るのは不可能だろうから選択肢にならず、山頂までの距離は少し遠くなるが起点の標高が稼げて早めに残雪にありつけそうな池ヶ原湿原経由とした。過去の記録ではこの林道は大型連休には除雪されて車で入れるようになるらしい。正確な取付箇所は標高950mで分岐する林道入口で、残雪の状態にもよるが、可能なら林道をショートカットして1190m鞍部へ登り、そのまま尾根上を漆山岳まで歩こうと思う。

 国道360号線から目的の林道入口には池ヶ原湿原の上り旗が多数出ていてすぐに分かった。やはり除雪が完了して湿原まで入れるようだ。林道の途中にはバス乗り場があったがマイカー乗入禁止とは出ていなかったのでそのまま先へ進む。翌日の日中にはマイカーはここまででバスに乗り換えて湿原方面に向かっていたので時間規制があるらしい。私が入ったのは夕方だったからなぁ。マイカー規制するほど人気のある場所なのだろうか。

 目的の林道入口は地形図どおりの場所にあったのですぐに分かった。周囲及び林道上には雪は残っていないが林道は伐採用重機が入ったおかげで路面が大荒れで、普通車での進入は不可能な状況だった。路面は湿った土で泥沼状態、おまけに轍の深さは50cmはあろうか。今は連休で作業はやっていないがまさに伐採の真っ最中の様相で、あちこちの斜面で杉が切られていた。重機は伐採用に新たに林道を造成するために入ったようで、地形図に出ていない林道が左右にできているが、地形図に記載された谷沿いの林道を上がっていく。その林道も徐々に雪に覆われるようにになり、標高1140mで林道が交差する地点では周囲にも充分な雪が残っていた。そういえば林道には雪が無く柔らかい土の部分から足跡が続いていたが、雪の上に乗ってから靴底のパターンで登山靴らしいことが分かった。そして意外にも漆山岳山頂までこの足跡が延々と続くのであった。おそらく昨日のもので2人分の足跡。残雪期には比較的登られる山らしい。

 もしここで雪が無ければ左の林道へ進んで稜線に達するまで林道歩きをする予定だったが、この雪の量なら林道以外も問題なく歩けそうなのでそのまま谷を直進。雪に埋もれて林道終点はどこだか分からない状況で谷を登り続けて1190m鞍部に到着。ここで東斜面は崖のように切り立って落ち込んでいるのですぐに分かる。

 山頂へ続く尾根は西側は杉の植林、東側は自然林で、植林は日当たりが悪いので雪の残り方が豊富で、足跡も雪が解けた場所を避けてそちらに続いていた。残雪が多いとはいえ、南向きで傾斜がある場所では雪解けが進んで僅かに雪が繋がる程度で、1週間後には広範囲で雪が消えていることだろう。ただし、昨日の高幡山同様に杉植林帯の中は藪は薄い。

 1270m峰に近付き傾斜が緩むと残雪が増えて藪が隠れて歩きやすくなる。やはり平坦地の方が雪の残り方が多い。しかし目の前に見える1323.5m三角点峰へ登る南斜面にはほとんど雪は見えず、笹だか根曲がり竹の緑色の藪が広く覆っていた。しかしこのピークは林道が西側を巻いているので遠回りになるが林道で藪を回避可能で、先人の足跡も林道を辿っていた。雪に覆われた区間では分からなかったが、雪が消えた林道を見た限りでは藪が生え始めていて廃林道化しているようだった。

 先人の足跡は途中で1323.5m三角点峰に上がっていたが、こちらはこのまま林道を進んで北側斜面を巻くことにした。林道からでは手前に尾根があるため斜面の様子は見えないが、考えたルートは北斜面だし傾斜が緩いのでほぼ確実に雪が残っていることだろう。傾斜が緩い適当な場所で林道を離れて尾根を越えてトラバースへ。予想通り締まった雪が連続し藪が出た箇所は皆無。しかし予想以上に細かな谷が多く、それらを越えるために迂回距離が長くなるのが難点。標高差は損するが先人のようにピークに登ってショートカットした方がいいかもしれない。帰りはそのようにルートを取った。

 1323.5m三角点峰を巻き終えて尾根に復帰すると先人の足跡が再登場。このまま山頂までほぼ足跡を追いかける形になり、地形図で地形を確認することは数箇所しかなかった。また、ここで初めて漆山岳の姿を目にする。まだ距離は遠いが標高差はそれほど無い。また、見える範囲では残雪が続いているようだ。昨日の足跡は足首くらいまで潜っているが、今朝は雪が締まってほんの僅か沈むだけで快適に歩ける状態だ。

 この先は小さなアップダウンを繰り返しながら山頂へと近付いていく。尾根はどこもだだっ広くガスったりして視界が制限された場合は厄介そうな地形が多いが、概ね右側(東側)が切れ落ちた縁を歩いていれば主稜線を外すことはない。部分的に杉の植林帯が登場するが、ブナを中心とする自然林が大半を占める。山頂までの間で雪が消えて藪漕ぎになったのは1300m小ピークへの登りくらいで、他は藪が出ていてもせいぜい数m程度だった。しかし見るからに残りの残雪量は少なく、たぶん来週には結構な場所で藪が出てしまっているだろう。もう賞味期限末期でありギリギリのタイミングだった。

 山頂手前の1260m鞍部付近も杉の植林で、上がっていけばブナの明るい自然林に変わりそのまま山頂まで続く。昨日の疲労が抜けないので最後の登りはきつかったが、広く平坦な漆山岳山頂に到着。意外にも三角点周辺は雪が解けて潅木と一緒に三角点が顔を出していて、西に離れた場所にある立木の高い位置に複数のリボンがかかっていた。池ヶ原湿原への林道が開通していない早い時期に登ったときのものだろう。山頂東側は高い立ち木は無いので展望がいいが、今は逆光で北アルプス〜立山は見えにくい。また、高い場所では雲がかかり始めていた。風は南寄りだが冷たく寒い。

 山頂部を東西に横断するように潅木の列ができているので北側の展望は悪く、雪の繋がった東側を迂回して潅木の北側に出ると北側の展望が開ける。目の前には地形図で登山道があることになっている1380m峰があり、先人の足跡がはっきりと続いている。どこまで足を伸ばしたのだろうか。

 この場所は風除けになるため少々休憩。今日は雪が締まって快適な条件だったのに、標高差約400m、たった2時間の歩きで疲れてしまった。昨日の疲労がそれくらいあったということか。白山も見えているがやはり雲がかかり始めていた。明日は雨の予報で、高い山に入っているハイカーは今日で下山する人が多いだろう。ただ、一部の山小屋は大型連休から今年の営業を開始していたり、連休中のみ営業するところもあるので、小屋で停滞もありか。

 休憩を終えて下山開始。とはいえ、1323.5m三角点峰までは横移動に細かなアップダウンで往路とほとんど所要時間は変わらない。帰りは1323.5m三角点峰に登り返して藪が出ていた南斜面を最短距離で下ってみたが、藪は笹が中心で思ったよりも濃くはなく、無雪期は登りでも使えそうなレベルだった。

 林道入口に戻って、泥沼状態の林道歩きで汚れた登山靴を小さな沢で洗濯、着替えを済ませて帰路に着く。着替え中にバスが何度か往復していたが、マイカー規制の時間(何時から何時までかは不明)に入ったようだ。でも出る車はフリーパスでバス乗り場を素通りして国道へ下った。

 

都道府県別2000m未満山行記録リスト

 

日付順2000m未満山行記録リスト

 

ホームページトップ